竹神社(三重・斎宮)を訪問|伊勢神宮ゆかりの古社と境内の見どころを紹介

旅行・観光

はじめに|伊勢神宮ゆかりの地、斎宮にある竹神社を訪問

伊勢神宮を訪れる旅の中で、ぜひ立ち寄りたいと思っていた場所が「斎宮(さいくう)」でした。

斎宮とは、天皇に代わって伊勢神宮に仕えた未婚の皇族女性「斎王」が暮らした場所です。伊勢神宮とは深い関わりを持ちながらも、現在ではその姿を直接見ることができない、古代日本の重要な制度を伝える貴重な場所として知られています。

2026年7月、伊勢神宮観光とあわせて斎宮跡周辺を訪問。その中で立ち寄ったのが、斎宮地区に鎮座する竹神社です。

この記事では、実際に現地を歩いて撮影した写真とともに、竹神社の境内の様子や見どころを紹介します。

竹神社とは?

竹神社は、三重県多気郡明和町の斎宮地区に鎮座する古社です。

古代から存在する「式内社」の一つであり、平安時代にまとめられた『延喜式』にも記載された由緒ある神社です。

現在の竹神社は、斎宮跡の近くに位置していますが、もともとは竹川の地に鎮座していました。明治時代(明治41〜45年)に斎宮地区内の神社約25社が合祀され、その際に現在の場所へ移転しました。

そのため、現在の竹神社には斎宮地区で長く信仰されてきた多くの神々が祀られており、各神社から移された常夜燈なども境内に残されています。

また、竹神社の周辺は、古代には斎王の宮殿があったとされる場所でもあります。近年の発掘調査では、竹神社を囲むように約千年前の遺跡が存在していたことも確認されました。

斎宮という特別な歴史を持つ土地で、長く地域の人々に守られてきた神社。それが竹神社です。

竹神社がすごい理由|3つの見どころ

古代の伊勢祭祀や斎宮の歴史を考える上で、特に注目したい点が3つあります。

斎王が暮らした斎宮の地に残る古社

竹神社が鎮座する場所は、かつて斎王が暮らした斎宮跡の近くです。

斎宮は、天皇に代わって天照大御神に仕える斎王のための特別な場所でした。

その地に、神衣や祭祀技術に関わる長白羽神が祀られていることは、斎宮が単なる居住地ではなく、伊勢神宮への奉仕を支える祭祀の拠点だったことを感じさせます。

長白羽神という珍しい神を祀る

竹神社の大きな特徴は、主祭神として長白羽神を祀っていることです。

長白羽神は、麻や織物に関わる神であり、伊勢神宮の神衣祭ともつながる神として伝えられています。

全国的に見ても、長白羽神を主祭神として祀る神社は非常に珍しく、古代の祭祀技術を今に伝える貴重な存在といえます。

古代氏族・竹氏の記憶を残す

竹神社の「竹」という名前は、植物ではなく、古代氏族である竹連・竹氏に由来すると伝えられています。

『皇太神宮儀式帳』にも「竹首吉比古」という人物名が見られ、古代の伊勢周辺に竹氏の存在があったことをうかがわせます。

竹神社は、伊勢神宮や斎宮制度だけではなく、それらを支えた古代の人々や氏族の歴史を感じられる場所でもあります。また意外なことに、竹神社という名前は全国的に珍しいです。

このように、竹神社の魅力は、長白羽神、麻続氏、竹氏といった、古代の祭祀を支えた人々の痕跡が残されていることにあります。

竹神社での滞在時間・訪問した感想・注意点

2026年7月15時頃に竹神社を訪問しました。滞在時間は約10分です。

本当はもっと時間をかけて境内を見て回りたかったのですが、夏場ということもあり蚊が多く、案内板などは写真を撮影して後日確認することにしました。

夏に訪問する場合は、虫除けスプレーなどの対策をしておくことをおすすめします。

短時間の滞在でしたが、斎宮跡周辺の静かな環境の中にあり、古代から続く土地の歴史を感じられる神社でした。

竹神社へのアクセス

竹神社は、三重県多気郡明和町の斎宮地区に鎮座しています。

斎宮跡や斎宮歴史博物館などの観光スポットからも近く、伊勢神宮観光とあわせて斎宮周辺を巡る際に立ち寄りやすい場所です。

住所

〒515-0321
三重県多気郡明和町斎宮2757-2

電車で訪れる場合

最寄駅は、近鉄山田線「斎宮駅」です。

斎宮駅から竹神社までは徒歩約6〜8分程度

駅から東方向へ歩くと到着するため、公共交通機関を利用した斎宮観光にも組み込みやすい神社です。

私が訪問した際も、斎宮周辺を歩いて巡る流れで立ち寄りました。

竹神社だけを目的に訪れる場合はもちろん、以下のスポットと組み合わせるのがおすすめです。

  • 斎宮跡
  • 斎宮歴史博物館
  • いつきのみや歴史体験館

車で訪れる場合

車の場合は、伊勢自動車道「玉城IC」から向かうルートが便利です。

玉城ICから約15〜20分程度で到着します。

神社の隣には駐車場があります。

所要時間の目安

竹神社の参拝だけであれば、15〜30分程度あれば境内を見て回れます。

ただし、竹神社周辺には斎宮跡をはじめ、斎王制度に関わる史跡が多く残されています。

伊勢神宮参拝とあわせて訪れる場合は、竹神社だけでなく斎宮エリア全体で半日程度の観光時間を確保すると、古代の斎宮の雰囲気をより感じられます。

竹神社を写真で紹介|境内の見どころ

ここからは、実際に訪問した際に撮影した写真とともに、竹神社の境内を紹介します。

竹神社は、斎宮地区にあった複数の神社が合祀された神社であるため、境内にはさまざまな神様の信仰や歴史が集まっています。

また、伊勢神宮との関わりを感じさせる要素も多く、斎宮という土地ならではの雰囲気を感じられる神社です。

神明鳥居|伊勢とのつながりを感じさせる入口

竹神社の入口には、神明鳥居があります。

神明鳥居は、伊勢神宮の鳥居として知られる形式で、直線的で簡素な造りが特徴です。

このことからも、竹神社が伊勢神宮と深い関わりを持つ斎宮の地にある神社であることを感じられます。

ただし、現在の竹神社は明治41〜45年頃に斎宮地区内の複数の神社が合祀され、現在地へ移転した神社です。

そのため、この鳥居の形式が古代から続いていると断定することはできません。現在の境内は、長い斎宮地区の信仰を受け継ぐ場所として見るのが適切です。

御祭神|斎宮地区の神々が集まる神社

竹神社には、明治時代の合祀によって、斎宮地区内の複数の神社から神様が集められています。

主祭神であり、全国的にも珍しい長白羽神は、以下の記事で解説しています。

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拝殿

境内は、静かで落ち着いた雰囲気があります。

斎宮跡周辺は現在では穏やかな田園風景が広がっていますが、この場所がかつて斎王の暮らした土地であったことを思うと、独特の歴史の重みを感じられます。

花で彩られた手水

竹神社の手水は、花で美しく飾られていました。

訪問時には華やかな見た目だけでなく、花の香りも感じられ、歴史ある神社の中に季節を取り入れた温かい雰囲気がありました。

県内でも珍しい大灯籠

境内には「八王子」と書かれた、大きな灯籠があります。

なかなか見ることがない大きさで、一般的な神社の灯籠とは異なる存在感があります。竹神社を訪れた際にはぜひ注目したい見どころの一つです。

神宮遥拝所|伊勢神宮を遠くから拝む場所

境内には、神宮遥拝所があります。

遥拝所とは、遠く離れた場所から神様を拝むための場所です。

伊勢神宮と深い関係を持つ斎宮の地において、神宮を遥拝する場所が設けられていることは、竹神社の特徴の一つといえます。

斎宮城の石壁と伝わる石積み

神宮遥拝所の左隣には、重厚な石壁があります。

現地には詳しい説明はありませんでしたが、この石壁については「斎宮城の石壁ではないか」という見方もあります。

ただし斎宮城については考古学的に実在を確認できる遺構が発見されているわけではなく、『勢州軍記』などの文献に登場する存在です。

五穀豊穣に関わる神々の石碑

境内には、農業や食物に関わる神々を記した石碑もあります。

竹神社には、伊勢神宮とのつながりを感じさせる神々だけでなく、土地・農業・生産を守る信仰も受け継がれています。

斎宮の歴史を今に伝える竹神社

竹神社は、単に「斎宮跡の近くにある神社」ではなく、斎宮地区で長く信仰されてきた神々が集まり、古代から続く土地の記憶を残している場所です。

境内を歩くことで、伊勢神宮だけでは見えてこない、斎宮という土地のもう一つの歴史を感じることができます。

竹神社周辺のおすすめスポット

竹神社は、斎宮跡を中心とした歴史地区の中にあります。

竹神社だけを参拝することもできますが、周辺には斎王制度や古代の歴史を感じられるスポットが集まっているため、あわせて巡ることでより深く斎宮の魅力を楽しめます。

徒歩で訪れやすい場所も多いため、半日〜1日程度の散策コースとしておすすめです。

斎宮跡|かつて斎王が暮らした古代の宮

竹神社を訪れるなら、ぜひ一緒に巡りたいのが斎宮跡です。

斎宮とは、天皇に代わって伊勢神宮に仕えた斎王のために設けられた場所で、かつては約2km四方にも及ぶ広大な施設が存在していたと考えられています。

現在は建物は残っていませんが、発掘調査によって当時の区画や遺構が明らかになっており、古代の宮があった場所を歩きながら歴史を感じることができます。

竹神社周辺を歩くことで、「なぜこの場所に竹神社があるのか」という背景も見えてきます。

いつきのみや歴史体験館|平安時代の斎宮文化を体験

斎宮跡の理解を深めたい方におすすめなのが、いつきのみや歴史体験館です。

平安時代の斎宮の暮らしや文化をテーマにした施設で、十二単の着付け体験や古代の遊びなど、当時の雰囲気を体験できます。

歴史資料を見るだけでなく、実際に体験しながら斎宮について学べるため、子どもから大人まで楽しめるスポットです。

斎宮歴史博物館|斎王制度を詳しく知るなら必見

斎宮の歴史をより詳しく知りたい方には、斎宮歴史博物館がおすすめです。

発掘調査で出土した資料や復元模型などを通して、斎宮の成立から斎王制度、当時の暮らしまで学ぶことができます。

竹神社を訪れる前後に立ち寄ることで、斎宮という土地がどのような意味を持つ場所なのか、より深く理解できます。

伊勢志摩観光で泊まるなら

竹神社は斎宮周辺の観光スポットと合わせて、半日〜1日程度で巡ることができます。

ただし、伊勢神宮や鳥羽・志摩エリアまで足を伸ばす場合は、日帰りではなく宿泊を組み合わせることで、より余裕を持って観光できます。

特に東京・大阪方面から訪れる場合は、伊勢神宮参拝、斎宮散策、鳥羽・志摩観光をまとめて楽しむ1泊2日〜2泊3日の旅行がおすすめです。

宿泊場所は、目的によって選ぶと便利です。

  • 伊勢神宮参拝を重視するなら伊勢エリア
  • 竹神社や神島など斎宮・鳥羽方面を巡るなら鳥羽エリア
  • 海沿いの景色や温泉を楽しむなら志摩エリア

伊勢志摩旅行で宿泊するホテルについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

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まとめ|竹神社は斎宮の歴史を感じられる静かな古社

竹神社は、伊勢神宮とはまた異なる形で、古代から続く伊勢の歴史を感じられる場所です。

斎宮跡や斎宮歴史博物館など周辺スポットとあわせて巡ることで、斎王制度や古代の人々が大切にしてきた土地の記憶をより深く感じることができます。

伊勢神宮を訪れる際は、少し足を伸ばして斎宮エリアまで訪れてみてはいかがでしょうか。

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